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【はじまり】巨石装置「五本松」展 〜陸前高田 森の前地区からの表出〜

2016年11月4日(金)~11月16日(水)に展示会「巨石装置『五本松』」を開催しました。
シンボル、プレイグラウンド、そして記憶などの装置である「巨石」を核に、震災前の伝統や文化の伝承を5つの表現(写真、映像、文章、絵、音)を用いて展示しました。

はじまり
(会場挨拶文より)

陸前高田市高田町の森の前地区で生まれ育った佐藤徳政は、大津波で生まれ育ったまちを流され、最愛の母、妹、祖母を亡くし、ふるさとへと帰ることを決意した。
帰ってきた彼の目に映ったのは、広い草はらのようになった地面と、その上に残ったひとつの巨石だった。この岩には名前がある。五本松という。
大きな岩の間から五本の松が生えていたという理由でそう呼ばれる巨石は、彼の小さな頃から、こどもたちの遊び場だった。遡れば、はるか昔は旅人が立ち寄る一里塚だったとか、村の偉人がここにいたとか、町内会の盆踊りの練習場だったとか、さまざまな物語があるという。村のじいさんたちは、とうとうとそんな話をしてくれるものだったが、子ども達はそんな話を熱心に聞くことはなかったという。
とにかくふるさとに帰ってきた佐藤を待っていたのは、地面に張り付くように残っていた五本松だった。
ここがたしかにここであるということを、五本松は語ってくれる。
震災後には、ここを拠点にして、地区の婦人たちが花を植えはじめて、いつの間にか大きな花畑ができた。また人が集い始める。話し声で、風景が彩られる。

大津波から3年ほど経った頃、復興工事がやってきて、花畑は退かされることになる。となりまちの山を削ってできた土が、着々とあたらしい地面をつくっていく。花畑がなくなった茶色い地面は埋められ、見る間に高くなり、見上げるほどになる。

ついには、五本松が埋まるという。
ここが確かにここだということを、これからは誰が語ろうか。
ここにあった物語を、どのように語り続けようか。

主催者一同




巨石展01
巨石展02
巨石展03

パネルは次の5つの内容を掲載しました。
「佐藤寫眞舘」
「うごく七夕まつり」
「五本松ありがとう会」
「クリエイティブ集団 FIVED」
「五本松神楽」


巨石展04 巨石展05

展示概要
東日本大震災により家屋全てがなくなった岩手県陸前高田市森の前地区。人びとのよりどころであった「五本松」も、残されたのは「巨石」のみ。それもかさ上げ工事によってまもなく土の下となる。この展示では、シンボル、プレイグラウンド、そして記憶などの装置である「巨石」を核に、震災前の伝統や文化の伝承と新たな表現を模索している佐藤徳政の活動を紹介します。


日 時:2016年11月4日(金)~11月16日(水) 9:00~22:00
場 所:せんだいメディアテーク 7F ラウンジ 入場無料
主 催:佐藤徳政(クリエイティブ集団FIVED)
    3がつ11にちをわすれないためにセンター(せんだいメディアテーク)
協 力:一般社団法人 NOOK
助 成:一般財団法人 地域創造


佐藤徳政 プロフィール
陸前高田市生まれ。クリエイティブ集団FIVED代表。
岩手県陸前高田市森の前地区を中心に伝統や文化を守り、伝承し、そして新たな伝説を創出し、伝記、伝播し続けている。
クリエイティブ集団FIVEDは、創造の聖地構築を志す。
2016年より「3がつ11にちをわすれないためにセンター」参加者。
Facebook:https://www.facebook.com/fivedook/


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せんだいメディアテークでは、市民、専門家、スタッフが協働し、東日本大震災とその復旧・復興のプロセスを独自に発信、記録していくプラットフォームとして「3がつ11にちをわすれないためにセンター」(わすれン!)を開設しました。

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