震災の前から、ビデオカメラを用いて、家族や地域を撮り続けてきた人びともいます。日常的に、身体の一部のようにビデオカメラを携えていた彼らは、発災からの日々をも、日記を綴るように映像で記録し続けています。
ある人は、3月11日の夜に、妻が停電の中、調理する姿や、地すべり被害を受けた自宅が1年かかって復旧する過程を記録しました。
またある人は、津波警報が出されて役場に避難し、対策本部や避難所が発足し運営されていく様子などを記録しています。その中には、高台から海を見た人びとが津波に気づく瞬間や、津波被害を受けた自宅を片付ける様子なども撮影されています。
「3がつ11にちをわすれないためにセンター活動報告冊子(2015年2月発行 )」
「日常とビデオカメラ(p62-65)」の解説より