震災直後、用もなく沿岸部に行くことはためらわれました。でも、震災前によく行った海辺のまちがどうなったかが気になりました。
ある人は、震災から10日後、車のダッシュボードにビデオカメラを固定し、「記録する」という使命感のもと、内陸部の自宅から沿岸部各地を巡って津波被害の様子を撮影しました。またある人は、発災から2カ月後の沿岸部で復旧の早さを目の当たりにし、沿岸部の「いま」を記録する必要を感じたといいます。
失われた風景の跡をさまよいながら記録を続ける画面からは、記録者の息づかいが確かに感じられます。
「3がつ11にちをわすれないためにセンター活動報告冊子(2015年2月発行 )」
「記録する動機(p66-67)」の解説より