制作者コメント:
中山の丘の造成宅地に新築移転したのは平成6年。震災の地滑りが5丁目に発生して2階建アパート3棟と住宅20余棟が全半壊、住民は次々中山を去ってゆかれました。危険地として我家も避難を勧告されましたが、母の思い出の地を去るに忍びず、再建を決意。
百年前ニューヨーク市の地下鉄工事で開発されたアンダーピニングはビル等の嵩上げに不可欠な工法となりましたが、一般の住宅に適用されるのは仙台では初めてとのことでした。
地割れし全壊した庭は石垣を取毀し、地滑り防止に杭打ちをしコンクリート壁に。工期は約1年でした。あとは年金暮らしと妻はこぼしていますが、新しい庭作りも終り、米寿と85歳の老夫婦はホッと一息ついています。
制作:
末武保政・末武二三子
撮影年月日・撮影地:
2011年3月11日ー2012年4月30日(宮城県仙台市青葉区中山5丁目)
収録:
20分
制作年:
2012年
【視聴者のこえ】
・地震による地滑り地域の住宅の再建は、工事の大変さと費用の大きさを考えると、人生をともに過した土地への愛着があってこそ乗り越えられたのでしょう。あとは年金だけとの事、行政の援助は十分とは考えられません。私の家も築40年ほどの木造2階建てで保険会社の査定は「全壊、取り壊しの上再建の要あり」でしたが、市役所の査定は「半壊」でした。市役所の援助は応急処置費用の52万円でした。手続き開始から完了届迄一年以上かかりました。結果、瓦の下に雨もり対策としてブリキ板を差し込んだだけなので、今もって雨もりがします。(2013年3月上映会)
本作品は、せんだいメディアテーク2階の映像音響ライブラリーにて、貸出・視聴サービスをご利用いただけます。DVDの貸出状況のご確認には、仙台市図書館ウェブサイトの資料検索をご利用ください。
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