震災による身の回りの小さな変化に気がつき、初めてビデオカメラを手にした人たちもいます。
丘陵地に住むある人は、散歩中に電柱が日々傾き続けていることに気づき、記録を始めたことを契機に宅地被害の実態と復旧の道程までをも映像に収めました。
そして、ある大学生は、原発のデモを目にしたまちの人びとにどう考えているのかを、また、放射線量が高い地区に住むある人は、地元の人びとになぜこの土地に住み続けるのかなどを、ビデオカメラを通して問いかけます。
さらに、親しい友人にビデオカメラを向けたことで、津波で家族を失っていることを初めて知らされ、震災の被害を共有することの難しさに気づいた人もいます。
「3がつ11にちをわすれないためにセンター活動報告冊子(2015年2月発行 )」
「はじめてのビデオカメラ(p68-69)」の解説より