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支援のかたち~生放送!サポセンかわら版~第7回テキスト版まとめ「基金」

 

この記事は、2011年7月23日に配信されたUstream番組で、東日本大震災における支援活動に携わる出演者たちが語った内容を、テキストで再構成したものです。

 



【わすれンTV311】震災後、全国・全世界と被災地をつなぐ基金を立ち上げた方々をお招きし、市民による「資金」という支援のかたちについてお話しいただきます。震災から7ヶ月が経ち、募金活動は少しずつ少なくなってきました。しかし、これから被災地が復興するためには、これからも資金が必要不可欠です。被災地で実際に活動する団体や、被災して資金を必要としている人に、資金をつなぐという意味でも基金の活動は重要になってきます。基金を立ち上げたお二人に、現在感じている課題などをお伺いします。
※本文中の[映像:○分]は、ユーストリームの冒頭からの経過時間を表しています。

にちじ
2011年10月23日(日)14:30~15:30
ゲスト
阿部恭子(NPO法人東日本大震災こども未来基金 事務局長)
鈴木祐司(一般財団法人 地域創造基金みやぎ
しゅさい
仙台市市民活動サポートセンター
3がつ11にちをわすれないためにセンター

※ゲストの肩書きは、放送当時のものです。

<活動を始めたきっかけ>
■石巻を視察した人から震災孤児の現状を聞き
[映像:7分]
[阿部]私たちの団体の現理事長は、2008~2011年2月まで朝日新聞の石巻支局長をされていた高成田亨さんという方です。私と、高成田さんが出合ったのは、石巻で行われたイベント会場で、それ以降私が所属する団体のシンポジウムでご協力していただいたり、石巻の現状、産業等の知識を頂いたり、アドバイザーとしてご協力いただいていたんです。
石巻は震災後なかなか連絡が取れなかった。連絡が取れたのはだいぶ経ってからで、悲惨な状況だった。私は仙台にいて何もできず、ガソリンも無く石巻に向かえず、仙台でただ待っている状態だったんです。高成田さん大丈夫かなあと思っていたとき、3月末頃に連絡がありました。
高成田さんはすぐに、現地に入って視察をしたところ、もう震災孤児が出ていて、ご両親を亡くされている子どもの状況に胸を痛めていらして、何かしたいというお話しをいただいた。それで、まずは、即、基金だということで、私がやっている団体が協力する形で設立になった、地震後すぐに作った団体です。
私たちの団体は、基本的に皆様からいただいた寄付金は、子どもたちの就学のために使われます。対象者は小学校から高校までの児童・生徒に月額2万円支給しています。
ご両親を亡くされたり、重度の障害を負われたりして、これから子どもたちが学校に行きたい、学びたいという希望が絶たれることがないように経済的な支援をしたいとういうことです。これは完全に返してもらう必要は無いものです。うちの団体は、皆さまからいただいた寄付金は、全額子どもたちへの就学資金に使われます。事務経費には、使われません。事務にかかる経費とかは、メンバーからの会費の中で賄うようになっています。皆さまからの寄付金は、全部子どもたちのために使われることをお約束しております。
2011年10月10日に、第1回目の募集をしました。各学校に教育委員会を通して、募集を呼びかけました。7月に第1回の選定委員会があり、10月に第2回の選定委員会を行いました。現在108人の児童に支給が決定し、現在集まっている基金の総額は約6600万円です。

[司会]募集するときは、作文を一緒に出すんですね。

[阿部]生徒さんたちが申請書を書くときに、将来どんなことをやりたいとか、こういう夢があるとか、震災でこういう思いをしたとか、気持ちを書いてもらうことにしています。
ちょうど、ホームページに作文が載っているのですが、読んでいると子どもたちの生活の状況が良く分かるというか、読んでいるとちょっと悲しくなってしまうこともあるのですが、希望を失っていない事がわかります。ホームページをクリックするとメッセージを送ることができて、「頑張ってください」とか、「一緒に頑張りましょう」とかそういったやりとりができて、いろんな人の気持ちが子どもに伝わり、子どもたちも今後自分の夢をあきらめないで、そういった励みになってくれればいいなあと思っています。

■国内外からの支援の問い合わせに応える[映像:16分]
[鈴木]私たちの組織は、NPO法人せんだい・みやぎNPOセンター(以下、センター)が設立母体となっています。基金設立の流れも、震災後にセンターに国内外から支援金を出したい、どういうふうに出したら被災者のもとに届くのか、という相談や問合せが結構あったそうです。
センターでは、以前から「サポート資源提供システム」という、地域の様々な企業や個人からのご寄付やご支援などをNPOに仲介するプログラムをやっていた。この従来からの取り組みを、今回の震災を機に独立させようと動きだし、話し合いがなされたのが5月の上旬でした。5月11日に公益法人設立準備室をセンターのなかに設置しました。そのあと趣意書を作り、こういうコンセプトでどういう人にご支援しようかという企画を立てて、それをもとに全国から発起人を募り、ご支援ご寄付をいただく取り組みをやりました。
一般財団法人を設立するには300万が必要ですが、300万円はまったくない状態でした。みなさまにご支援をお願いして、おかげさまで全国から約400万円強のご寄付をいただいて、そのお金をもとに一般財団法人を設立した。それが、6月20日になります。

[司会]わすれン!でも、(仮称)地域創造基金みやぎの設立記念の時に取材させていただきました。ユーストリームでもまだアーカイブとして見られる状態になってるんですが。今日付けを見ても、6月5日にやっておられて、かなり早い段階から準備が始まりましたね。この間は準備に忙しかったりしましたか。

[鈴木]最初は5月11日に準備室ができてやると決まったんですけど、ほんとに資金が集まるのかなという思いを胸に秘めながら、それでもやるしかないということで、いろんな方々にご支援いただきました。これまで、センターが全国のいろんなところにご協力、お話をさせていただくなかでできたつながりをたどって、輪が広がって、無事なんとか通帳に無事300万円が越えた時には、「やったね」と。
そのあと、組織として設立登記し、まあ器はできました。じゃあ、最初の事業はどうしようかという時に、最初にオファーをいただいていたイギリスのジャパンソサエティさん、公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンさんのプログラムの中身を詰めていく努力をいたしました。それと組織体制ですね。役員とかも整えつつ、ある意味あっという間に時間が過ぎていったという感じですね。

[司会]今2団体の名前が出てきたのですが、その団体と取り組まれている基金のことを教えていただますか。

[鈴木]ジャパンソサエティさんは、イギリスが本部にあって。イギリスと日本の国際交流、相互の文化交流を通じての取り組みを今までなさってきたのですが、この震災に関して、日本がたいへんなことになっていると、イギリス国内で日本のために寄付を集めていただいた。集まった寄付をどのように使うかというところで、これもセンターがイギリスに視察に行ったご縁があったところでした。信頼して使っていただけるのであれば、ぜひ一緒にやって欲しいということでオファーがあったのを、財団の中で私が担当することになった。現在公募をしているのですが10月26日までで、宮城・岩手・福島の被災3県の復興活動に取り組む、主にNPO活動へ対して支援をするという枠組みになっています。あとは、ホームページをご覧ください。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンさんは、0〜18才までの子どもをサポートしようというもので、「子どもはぐくみファンド」という名前で、NPOに支援させていただこうということです。
私どもは、いわゆる大きな企業が作ったような財団とは違って、何億という大きなお金があるのではなくて、むしろお金が集まって何とか使いたいんだけど、半分どうしたら分からない、どのようにしたら一番良く使ってもらえるのだろうかというところを、一緒に考えてくれる人はいないかなあという方に、一緒にご相談しながら、そうしたら、子ども向けだったらこういうかたちがあるんじゃないかと、被災地向けだったら・・・とお話しさせていただいて。我々は、大きな資金の貯蓄があるわけではなくて、常にそういうお金をどんどん流していく仕組を作っていくことです。

[司会]僕もそこはよくわからないんですが、5月、6月は支援団体の寄付とか資金提供があったと思うんですが、現在では少なくなっているんでしょうか。

[鈴木]支援の形態も、我々のような支援財団の取り組みも東京に本拠地があったりします。今は緊急ということでたくさんの団体に少しずつでも資金をというかたちから、復興フェーズに入って、支援する側もお金の出し方が変えているところです。お金の金額ということでは、震災当初非常に大きかったわけですが、まったくゼロになっているわけではなく、必要なところになるべく届くようにというかたちで準備を進めている、あるいは実行しているというところです。

[司会]僕たち個人が寄付したいんですけど、というとき、寄付できる仕組はありますか。

[鈴木]今ちょうど準備中なんですが、いままでお話ししたのはわりと大口の方々なんですが、地元の方を含め、小額からの寄付でもお気持ちを被災地に、復興のために使える役割も私たちの大きな取り組みの一つですので、ぜひご支援を頂きたいと思っています。

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■市民による市民のための寄付・基金の必要性[映像:26分]
[鈴木]今後政府の方でも3次補正予算といって、被災者個人、被災した企業、二重ローン問題などへの支援の取り組みが進んで、大きな資金が動くのも事実なのですが、制度と制度の狭間に、どうしても取り残されてしまう人たちが必ず出てくるんですね。民間の助成金なんかもそうなんですが、一定の枠を設けなくてはいけなくなってきます。それが何年以上の活動実績ですとか、規模が何人以上でなくてはいけないとか具体的なことで線引きがされてしまって、その線引きの外側にいる人にも支援が必要とされているにも関わらず、一つひとつの制度というものは必ず対象を決めなくてはならないのでそういうところで支援が行き届かない外されてしまう人が必ずでてきます。
政府や大きな財団企業が支えるというのも必要なんですが、今の時代小額であっても気持ちが通じるお金、また自分の意志がはっきり相手に届く支援のしかたというのが、やはり求められているじゃないかなあと思うんですね。
いろんな取り組みがあって、震災後すぐ取り組まれたような仕組みも大事であって、果たしている役割も大きいのですが、自分は例えば、農業であったり、子どもであったり、関心分野に目的を持ってご寄付をする方が多いと思うのです。その方々の気持ちが反映されるようなかたちの仕組みづくりというのが、例えば私たちのところでは、農業、漁業、あるいは子どもと目的をクリアにしたかたちで資金を集めることもすすめていく予定にしております。市民が市民を支える取り組みというのが本当に必要で、長期にわたって取り組みを続けていただけるよう支援していける仕組つくりができるかが、私たちの宿題です。

[阿部]確かに私の周りでもたくさんいるんですが、寄付をしたがどこに寄付してはよいかわからないとか、使い道ですよね。新聞でも議論になったところでもあるんですけど、当団体としては、直接子どもへということを重視しておりまして、そういう団体があってもいいと思いますし、団体の個性がクリアになっていけば、逆に寄付する側としても寄付し易いと思ったし、この団体を始めて分かったのが、寄付した人がこんないてくれるんだということです。
しかもまだ、寄付してくださる人が続いていて、震災の直後というのはあると思うのですが、運営として難しいのは時間が経てば立つほど意識が薄れていくと思うんですね。そういうところから、どういうふうに寄付を募っていくのかは、団体の情報公開とかそういうところなんだろうなと思います。皆さまが寄付していただいたお金がこういうふうに子どもたちを変えました、というところを伝えていけたらいいと思いますし、他の団体に関しても、寄付する側としてはそういう希望を持つのかなあと考えます。

[司会]今回どのように寄付したお金が使われているのかなということがわかると、寄付する側としてもモチベーションとなり、充実感を得られるのかなと思います。太田さん、震災前と後の基金の捉え方はどうなんでしょう。

[太田]震災前はわりと、募金・寄付というと、赤い羽根募金、緑の羽募金、歳末助け合いなどが日本ではメジャーな寄付だったと思うんすね。日本には寄付文化が無いんじゃないかということも言われますが、実は一斉に同じ時期に皆で募金をすることはすごくて、赤い羽根募金なんかがどこに使われているかが見えなかったということがあったり、テレビ局がやっている募金などは、名前が入っている車が走っているとココに使われているんだなと分かったりしますけどね。 震災が起きて直ぐは、皆さん何かしなきゃという衝動から、被災地にはいけないけど募金ぐらいはできるというところから始まったといえるのかな。それで、義援金が配られていませんというニュースなどを見ると、何に使われているのかなと、それで、皆さんハッとして。自分が募金したのがきちんと使ってもらえることころに寄付したいという気持ちが出てきたのだと思います。そういう意味で、こういう基金が立ちあがって、どこに寄付したらいいのか分からないという人のために、きちんと代わりに選んでくれる基金は、寄付する側としては、寄付し易いというか、寄付が無駄にならないんだなと感じられているんだと思います。今回の震災で、義援金配布が遅れているというニュースが流れたことによって、皆さん、より寄付の使われ方を気にするというきっかけになったのだと思います。

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■活動をするなかでみえてきたこと[映像:35分]
[阿部]たぶん、リアルなエピソードとしては、いろいろなところに視察に行っている高成田さんのほうがいろいろなエピソードを持っているんだと思うんですが。私は仙台の事務所にいますが、私も責任重大なことに子どもの選定などに関わって、作文などを読ませていただいたときにですね。すごく、半分ショックで、読んだ後にいろんな思いが巡ってきてですね。子どもたちの前向きさとか、泣いていたことはたくさんあったと思うんですが、作文を書くことでそれを締めくくれるというか、必ず未来はこうありたいというその強さを感じて、逆にすごく勇気付けられたのですね。私としてはあらゆる活動に関わるなかで、何で被災地に生まれたか、被災したことは選べないじゃないですか、選べないことで、未来を絶たれないようにしたい、とすごく思うんですね。
でも子どもたちはとても前向きに捉えていて、勉強したいとか、専門学校に行きたいとか、それを大人に発信できる強さを持っている。じゃあ、私たち大人は、もっと頑張らなくちゃなあと、作文を通して思います。また、親御さんだったり、単純な問い合わせなどの電話の中からも。実際寄付されている方が身近で被災した子どもをみて、つらいけど元気に頑張っているんだよねと地元の人から聞くなかで、仙台と石巻では近いようで復興の度合いがずいぶん違うじゃないですか。仙台市中心部は、もう何事もなかったようになっていますけど、沿岸部に行けばまだまだ痛々しいところはやっぱりあって、一見皆も笑っているけど、心には傷を負っていて、その中で何回も作文を読み直していると、ほんとに頑張らなくちゃなっと思う。それは私だけじゃなく団体のメンバー全員が思っていることだと思います。

[鈴木]設立のときわずか1ヶ月余りの間に二百何十名の方に支援いただけたことが、非常にうれしい驚きでありました。こういう基金の活動は一見分かりづらい形だと思うんですよね。被災された方に物資を届けるとか、直接サービスを提供するというよりかは、現場で活動する方々のためのさらに後方支援ですので、やはり一見分かりづらいのですが、その仕組みや役割の重要性を分かっていただけたからこそ、ご支援いただく方がこれだけおられたことは、励みにもなりますし、責任の重さにもつながると思うんですね。
また一方で、そういうかたちで生み出していただいた組織としては、先ほど2つの枠組みでご支援させていただくとお話ししましたが、被災3県各地からさっそくお問い合わせを頂いています。沿岸部から集団で移るのかを考えておられるところはたくさんあると思うのですが、それを地域の区長さんとか、世話人だけで話し合うのではなく、地域の方全員話し合いたいのだけど、自分たちだけではできないので、誰か一緒にやってくれる人や団体の支援をして欲しい。一緒にやってくれる方の活動資金や交通費などをご支援いただけないかと。あるいは、子どもの支援をしているのだけど、道具や機材が使えなくなってしまったが、もし支援があればまた活動を再開することができるとか。復興支援ということで震災後に立ち上がった団体が、さらに自分たちの活動を継続的に広く行き渡らせるためにこういうことやりたいんですよ、という話をいただいたり。震災前からこの地域で活動している団体が、引き続きこの地域を支えるために私たちはこういうことが大事だと思っているですということで、お金さえあれば何とかなるんだというお話をいただくと、地域のために、被災者のために日々ご尽力されている方々がたくさんおられて、その方々の話を聞くにつてれて、こういう方こそが地域を担って支えている人たちだと感じます。私たちのような立場の人間はどういうふうに支えることができるんだろうと。いかんせん、いろんな条件がついたり、金額はここまでと出てくるんですが、それをいかに現場の方々が使いやすいように、あるいは早くサービスなり活動が充実していくように、日々考えて実行していくことですね。わすれン!ロゴ

■活動の課題[映像:44分]
[阿部]うちもお金があれば全員に配れるわけですよ。でもそこまでいかないので、ある程度人数を絞らなくてはいけない。それは、甲乙付け難いというか。
今回2次募集しないですかという問い合わせも来ていて、2次募集をしたいという意志はあるのですが、10月の段階では第2時選考で新しく募集をかけたわけではなく、1次募集の中から、その中で残った人からとらせていただいた。やっぱりお金の集まり具合で、決まってしまうので、そこはこれから頑張っていきたいです。

[司会]ほんとう直結していますよね。それも5ヵ年計画するとなると慎重にならざるを得ないですか?

[阿部]第1次のときは、高校3年生のお子さんを多く選ばせていただきました。あと1年ですので頑張っていただきたいなあということも含めて。
このような就学に関する基金が他にもあると思うんですが、震災の状況も変わってきていているので、どこに何が足りないのか、被災地の状況とか、子どもの被災地の状況を把握したいと思っています。先月からネットワーク会議を定期的に開催してですね。いろんな状況や募集の方法を考えて、できるだけ必要な所に早くお金がいくようにしていますし、それが寄付された方の意志であると思い、分かりやすく早くということを思っています。

[鈴木]今年は、まだニュースの中でも新聞、テレビ含めて、キーワードとして東北、震災復興ということは出てくると思うのですが、来年3月11日を迎えた以降、メディアや皆さんの関心はどうしても一人ひとりの日常生活へと戻っていくと思うんですね。東北の復興というのは、3年、5年、10年と非常に長いものです。したがってお金というものも、長く継続的に求められているもので、集められるお金と関心との間にギャップが出てくるんですね。そのギャップをどう埋め、なるべく息の長いかたちで資金を集めることができるのかが、我々にとって一つ大きな課題になります。逆にいうと、被災地の状況ですとか、お金があるとどのような変化をし、動いていくのかをご説明し、ご報告していくなかで、息の長い支援をどういうかたちで組み合わせられるかが、大きな課題となっていくのだと思います。

[太田]長くということでは、昨日関東から来た友人とニュースを見ていたら「まだ震災のニュースやっているんだね」という感じだったんです。仙台だとまだ、復興のイベントがありますとか逐一報道してるじゃないですか。関東の人は、「地震のことしかやっていないの」と、驚いていたんです。私たちは仙台にいれば、地震のニュースはまだ毎日目にしているのですが、全国の関心を考えると、メディアでの取り上げ方は減っていくのかなと思うんです。そういうところで、いかに息が長くとは、お二人がおっしゃるように、成果をみせて、風化さないというか、継続してちゃんと支援してくれる人をきちっと捕まえていくこと、そのためには発信していかなくてはならないですよね。

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■これからの活動[映像:51分]
[阿部]私たちもできるだけ多くの児童生徒さんが、自分たちの未来をかなえられるよう基金を続けていきたいと思いますので、引き続き多くの方々のご寄付をお願いします。内容などはホームページで公開しております。子どもの作文も載せています。応援メッセージも受け付けていますのでホームページのほうを時々ご覧いただけばうれしいです。東日本こども未来基金で検索すると出てきますので、よろしくお願いします。

[鈴木]今の時期、企業が来年の企画や予算作りをしているところが多いと思います。今年は、お金だけの支援はどうかなと考える企業さんも多いと思うのですが、お金とともに地域で不足しているのは動ける人だったり企画できる人だったりするので、それは、仕事として転職しなくても、ちょっと長めのボランティアとして入っていただくだけで違うんですね。企業の方々が、金銭的な支援とともに、社員の方を一定期間現場に派遣するご支援というのもできると思うんですね。お金だけでない何かご都合なり、ニーズがあれば、ぜひご相談させていただきながら、皆さんの支援したいという気持ちを形にできるか、一緒に考えていくのが私たちの組織でもあります。また個人の皆さんも使途を明確にした形で、先ほどの農業であるとか、子どもとかという基金作りも引き続きしていきますので、ぜひご関心があれば、継続的なご支援をいただきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

※サポセンかわら版とは
仙台市市民活動サポートセンターが発行している復興支援活動に関する情報紙です。
http://www.sapo-sen.jp/kawaraban/

 

本ページは、下記リンクの
ユーストリーム映像の文字起こしです。

 



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