仙台市若林区荒浜にある荒浜小学校は、海岸から700メートル内陸部に位置します。地震当日、児童・近隣住民合わせて320名の方が学校へ避難しました。
2011年3月11日17時30分からヘリコプターによる救助が開始され、翌日18時には全ての人々の避難が完了しました。
この記事は、先生方が撮られた荒浜小学校や学校近隣の様子、校長先生のお話を基に構成しました。(本ページは、2ページ目です)
※記事内の時間表示は、学校と震災の映像の中で語っている箇所を示すおおよその時間です。
※荒浜小学校の被害状況は、こちらの記事をご参照ください。
■翌朝、子どもたちの避難が完了するも
3月12日の朝5時に子どもたちの救助が完了したあと、ヘリの移送が途絶えます。残された地域住民と先生方は、数日間の学校でのろう城を覚悟したそうです。
2011年3月12日7時7分 避難してきた地域住民の方々
3階理科室には、学校に置いてあった災害備蓄品の仮設トイレが設置されました。他に災害備蓄品として学校に保管されていたのは、水・ビスケット・アルファ米・毛布でした。
その他には、子ども用と大人用のオムツ、生理用品、粉ミルクは避難所となった直後から備蓄されていないか問われたそうです。また、明かりになる物が無く、暗い中で過ごさなくてはならなかったことも、子どもたちに怖い思いをさせたようでした。ラジオは備蓄品には有りませんでしたが、避難時に持ってこられた住民の方が居たため、情報を得ることはできたそうです。(33分35秒)
2011年3月12日7時18分 仮設トイレが設置された理科室
外が明るくなると、学校周りの水はずいぶん引いてきました。そして、昼頃に西の七郷の方面から消防団の方が20名ほど歩いて学校まで来ました。それまで、車でも外に出られないと思っていたので、徒歩で移動できることにとても驚いたそうです。 消防団の方から、「歩いて一緒に行く人は居ませんか?」と募集がかかりました。救助のヘリコプターには、ペットの動物たちを載せられなかったため、ペットを連れた方や元気な方々、約50名が14時に学校を出発しました。水は引いてきてはいましたが、皆さん膝ぐらいまで水に浸かって歩いて脱出しました。(37分7秒)
全て2011年3月12日撮影
■1階校舎内
全て2011年3月12日撮影
■2階校舎内
全て2011年3月12日撮影
■学校周辺の様子
全て2011年3月12日撮影
【関連映像】
【学校と震災】仙台市立荒浜小学校
【経路研究所】ケース@仙台市立荒浜小学校