仙台市若林区荒浜にある荒浜小学校は、海岸から700メートル内陸部に位置します。地震当日、児童・近隣住民合わせて320名の方が学校へ避難しました。
2011年3月11日17時30分からヘリコプターによる救助が開始され、翌日18時には全ての人々の避難が完了しました。
この記事は、先生方が撮られた荒浜小学校や学校近隣の様子、校長先生のお話を基に構成しました。(本ページは、1ページ目です)
※記事内の時間表示は、学校と震災の映像の中で語っている箇所を示すおおよその時間です。
※荒浜小学校の被害状況は、こちらの記事をご参照ください。
■3月11日
地震発生から、約70分後に津波が押し寄せてきました。そのとき、児童と近隣の住民は、4階建ての校舎の3階と4階に避難していました。
1階で避難してくる地域住民の方の誘導をしていた校長先生は、消防団の方に「津波が来るぞ」と言われ2階へと上がりました。校長室前の廊下から窓の外を見ると、学校の隣に建っていた家が流されていくのが見えたそうです。そして、少しずつ校舎に水が入ってきたと思った直後、波とがれきが一気に押し寄せてきたため、慌てて3階へと続く階段に逃げたそうです。
多くの住民は3階以上に居ましたが、寝たきりの方と車イスの方が2階にとどまっていました。一度波が引いた後、地域住民の方と協力してお二人を3階へと移動しました。最終的に、校舎2階の床上40センチまで水が浸水しました。(3分52秒)
2011年3月11日16時頃 学校に押し寄せた津波
2011年3月12日 2階の床上40センチまで津波が到達
17時30分から、ヘリによる救助活動が始まりました。屋上上空にヘリがホバリングし、一人ひとり吊り上げての救出だったため、1回に5名しか移送することができませんでした。まずは子どもたちを避難させることになり、移送先での子どもたちの取りまとめをする教師2名と子ども3名が最初に救助されました。全ての子どもたちの救助が完了したのは、翌朝5時でした。(24分30秒)
■ヘリの上から見た荒浜
2011年3月11日夕方 ヘリから見た荒浜の風景
【関連映像】
【学校と震災】仙台市立荒浜小学校
【経路研究所】ケース@仙台市立荒浜小学校