【経路研究所】の取材で新地を訪れた。
常磐線坂元駅、唯一残った公衆トイレの建物。
ホームのコンクリートはめくれ、電柱はなぎ倒された。
線路はコンクリートの枕木ごと消失した。
福島県相馬郡新地町。かつて家があったという土地は、波に抉られ大きな水溜りとなっていた。
巨大なコンクリートの塊が、錆びた鉄骨でつながれ、うねるように転がる。
住宅地の瓦礫の撤去は進んでいるが、砂浜には漂流物が残る。
漁港の協同組合の建物だろうか。二階建ての建物の窓がすべて破れ、窓枠が変形している。
やや内陸の家屋。一見無傷に見える二階だが、瓦が剥がれているのが見て取れる。