2023年6月25日(日)仙台市立秋保中学校にて行われた、地域防災訓練にわすれン!スタッフが参加してきました。
秋保中学校では、有事の際に地域の避難所になることもあり、例年地域防災訓練が実施されています。今回は、訓練の一環で行う防災学習として、中学生と地域の方が一緒に「3月12日はじまりのごはん」(※)のパネルを使用して当時のことを話し合う機会を設けたい、という趣旨で行われました。
※3月12日はじまりのごはん:せんだいメディアテークが「3.11オモイデアーカイブ」と協働で実施しているプロジェクト。震災時の「食」にまつわる写真を展示し、それらを見て思い出した体験や想いを付箋に書いてもらう参加型の展示。
今回使用したパネルは以下の3枚です。
現在の中学生は当時0〜3歳で、震災の記憶がない生徒がほとんどです。中学生は全校で58名。そこに地域の方を混ぜて、およそ10人ずつの縦割りグループを9つ作った中で、3年生が話し合いの中心になり、付箋付きの写真パネルを見て何に気づくか1、2年生に発言を促したり、地域の方に対しても、パネルを見て改めて思い出した当時の記憶を聞いたりするなどしていました。その様子からは、話し合いを進行していくための資料の事前学習など、周到に準備をしてきた様子が伺えました。
地域の方からは、震災直後の暮らしの不自由さや、どんな備えが必要かという話と共に、12年前の災害がどれほど恐ろしい体験であったかを、震災を知らない世代に伝えたいという気持ちが伝わってきました。それもあってか教室内に緊張感が漂うこともありましたが、閉会行事の中で2年生の生徒が「震災当時のことを話すのが苦手な人もいると思うけれど、自分の住んでいる地域の過去の姿を知ることは大事だと思いました」と感想を述べていたことが印象的でした。