■より高いところへ
「何mの高さの津波が来る」と耳にしても、津波の本当の恐ろしさをすぐには想像することができなかったと言う人もいます。また、津波を目の当たりにしたある人は、まるで黒い壁のようだったと語ります。
仙台の沿岸部にある海岸公園冒険広場のスタッフは、「バキッ、バキィ、バキッ」という、松の防風林を折り倒す音が迫る中、公園で一番標高の高い展望台へと逃れました。
広場のやや北に位置する仙台市立荒浜小学校では、本震から約1時間後に津波が到達しましたが、2010年には、地震が起きたらすみやかに屋上へと避難する訓練を行っていたこともあり、学校に避難していた人びとは無事でした。
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「3がつ11にちをわすれないためにセンター活動報告冊子(2015年2月発行 )」
「より高いところへ(p20-23)」の解説より